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今月も詩誌『ココア共和国』に投稿しました。 [詩]

今月も『ココア共和国』に詩を投稿しました。

投稿をはじめてから5ヶ月目です。

私は芝居の台本も小説も書きますが、台本の場合は所属する劇団などの上演を前提に書きます。小説も特に最近は特定の文学賞に応募するために書くことがほとんどです。

しかし、詩に関しては投稿目的ではなく自然に湧いて出たものを投稿しています。ただ、身体に起こる多くの現象がインプットの結果としてアウトプットが起こることもあれば、逆にアウトプットをすることでインプットが促されることがあるように、投稿という行為が詩を生むことのモチベーションになっていることはあります。

毎月の投稿によって詩作が促される。これは多くのアマチュア詩人に起こっている現象ではないでしょうか。

現実はヤスリのように私たちを傷つけます。シルクのような優しい現実でさえ人によっては激しい痛みを感じてしまうことがある。感受性というやわい皮膚から生まれる叫びを人は詩として吐き出すのだと思っています。叫びは誰も寄せ付けない怒りであることもあれば、誰もが思わず声をかけたくなるような切ない響きを持つこともあります。しかし、それをただ吠えるのでは獣と同じ。詩人は言葉を持っています。感情を丁寧に折りたたんで、生臭い匂いを消してから箱に入れて、個性のラッピングをする。

詩の時代だと思います。SNSに吐き捨てられる使い捨ての言葉、虚言やフェイクニュース、そうでなくても気持ちのこもらない浅い言葉が世の中にあふれています。そういう時代だからこそ、誰かが言葉を捧げ持って祈らなければならないのだと思います。

真実を語るときには深い呼吸が必要です。昔の映画を観ると言葉一つを発するときもゆったりとした呼吸をしているのを感じます。挨拶の礼をするにも時間をかけて深々と頭を下げています。今それをやればただの変人に見られるでしょう。言葉も早口で語られたちまちアスファルトで蒸発してしまう。私たちに出来るのは言葉が育つ隙間を見つけて、丁寧に種を蒔くことくらいです。そうやって祈り続ければ言葉は死なないと信じて。

毎月、言葉の種を入れた小箱を送る楽しみ。たくさんの小箱のリボンをほどく楽しみ。それを『ココア共和国』は教えてくれました。

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月刊 ココア共和国 2020年11月号

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  • 出版社/メーカー: あきは詩書工房
  • 発売日: 2020/10/28
  • メディア: Kindle版



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