SSブログ

九の近況(8) [その他]

5月12日は65回目の誕生日でした。
多くの皆さんにSNSやメールで「おめでとう」をいただきました。ありがとうございました。

いくつになっても祝ってもらうのは嬉しいです。まだまだここにいていいのだと思えるからです。

5月12日はナイチンゲール、武者小路実篤、バート・バカラック、風吹ジュンの生まれた日。私の大好きな人ばかり。皆さん、お誕生日おめでとうございます。

ちなみに65年前の5月12日は日曜日、つまり母の日でした。
母は東京で生まれました。戦時中は両親の実家のある秋田に疎開していましたが、田舎はつまらないと一人で戻って来て、3月10日の東京大空襲に遭遇したそうです。戦争は2度としてはならないとよく言っていました。母の語る空襲の話にはB29の爆音や焼夷弾の擬音がよく出てきました。その「ブルンブルン」「ヒューヒュー」という不気味な音は今も耳に残っています。母が生きていたらロシアのウクライナ侵攻にさぞ胸を痛めたことでしょう。私にとっての誕生日は亡き母を偲ぶ日でもあります。ウクライナに1日も早く平和を。母とともに祈ります。

小説

「集英社ノベル大賞」の一次選考に2作残っています。この賞はとても人気があって一次を通った作品だけでもすごい数です。千葉県だけで38作。2作品が残っている人はざらで中には9作品残っている猛者もいます。
5月から7月にかけての二次から四次選考で候補作品が絞られます。受賞作品発表は8月。以前ホラー小説で二次まで残りましたが三次は通過できませんでした。そのときに丁寧な選評をいただいました。構成、文章力など観点別に評価がされていてコメントも実に親切でした。希望者にはこのような選評をいただけるのがこの賞の大きな魅力です。作家を育てようという姿勢が素晴らしいと思います。
二次選考は5月下旬です。今回の目標はとりあえず三次突破です。

第26回「伊豆文学賞」の案内が郵送で届きました。前回「戸川半兵衛の黒はんべ」で佳作をいただいた賞です。

小説・随筆・紀行文部門
小説:30枚から80枚程度
随筆・紀行文:20枚から40枚程度
締め切り:9月30日

掌編部門
5枚程度
締め切り:9月16日
(枚数はいずれも400字詰原稿用紙換算)

静岡の自然、地名、行事、人物、歴史などを題材・素材とした作品というシバリはありますが、どなたでも応募できます。入賞すると立派な装丁の単行本(優秀作品集)に掲載されるのも魅力の一つです。

詳しくはこちらの「伊豆文学フェスティバル」ホームページをご覧ください。


20220518_141420.jpg

4月からずっと不調が続いています。
3年間続けていた「ちよだ文学賞」への応募もできませんでした。作品の形は見えているのに書き切れないという状態です。
5月は「第21回このミステリーがすごい!大賞」(宝島社)、「第26回日本ミステリー文学大賞新人賞」(光文社)、「第15回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」(福山市・島田荘司)
とミステリーの長編を対象とした賞の締め切りがあるのですが、これも構想はあるものの書き切れずに今に至っています。5月は諦めて6月の賞に集中しようと考えています。

6月は「第102回時代小説短編賞」(元オール讀物新人賞/文藝春秋社)、「第12回ポプラ社小説新人賞」、「第8回ジャンプホラー大賞」(集英社)、「第5回徳島新聞阿波しらさぎ文学賞」(徳島新聞社・徳島文学協会)、「神奈川文芸賞」(神奈川新聞社)などの締め切りがあります。

今のところ「時代小説短編賞」に応募するつもりですが、「神奈川文芸賞」は今回から名称を変えて応募資格を県外に広げました。隔年ということもあるので今回はぜひ応募したいと思っています。


詩誌「ココア共和国」5月号の傑作集に拙作『チョコの拳銃』を載せていただきました。傑作集に選ばれると紙版、電子版両方に載ります。佳作集は電子版に載ります。また今回は傑作集Ⅰの4作目だったので表紙にも名前が載りました。表紙に名前が載ったのは3度目です。実に嬉しいです。
また主宰の詩人秋亜綺羅さんからも編集前記でコメントをいただきました。コメントをいただいたのは3度目です。感激です。
詩人斎藤貢さんの「絶賛」、秋吉久美子様の「なんだかいいね!」までいただきました。ありがとうございました。


20220518_142138.jpg

もう50年以上詩を書いています。中三のときずっと好きだった女の子に詩画集を作って贈ったことがありますが、すぐに「これはもらえない」と返されました。高一のとき現代文の先生が詩を気に入ってくれて校誌に載せてくれました。「眠りの精」という感傷的な詩です。その他にも高校文芸部の部誌に何度か詩を載せてもらいました。遠い昔の話です。それからはほとんど誰にも見せずに詩を書いてきました。「ユリイカ」に何度か投稿して入賞・佳作をいただいたことがあるくらいです。
「ココア共和国」は従兄の紹介で知りました。この詩誌に投稿することで長いあいだ引きこもっていた私の詩をようやく外に出すことができました。
様々な世代の、様々な地域に住む人たちと交流できることを今は楽しんでいます。

詩誌「ココア共和国」の詳細はホームページをご覧ください。投稿もこちらからできますよ。

6月は資生堂「花椿」の「詩を探しています」の締め切りがあります。昨年は2作出したのですが全く相手にされませんでした。特に女性限定ではないのでまた挑戦したいと思っています。

戯曲

座・劇列車第32回公演上演作品『オカリナの少年~クロスロード2』の上演台本を書き上げました。12月4日(日)四街道市文化センターにて上演する予定です。


20220518_141604.jpg

今月からこの台本を使って半立ち稽古(台本を持っての立ち稽古)を開始しています。

お芝居をしたことがない方は、役者はセリフさえ暗記すればいいと勘違いしていることが多いのですが、暗記するだけでは役に立ちません。セリフはよく「入れる」とか「入る」と表現します。その場面の状況に適した言葉を、相手役とのやり取りのなかで身体と心に染み込ませてはじめてセリフが生きた言葉になります。セリフの暗記は通過点に過ぎないのです。むしろ暗記してからが本格的な稽古になります。
セリフが入ると芝居が楽になります。セリフから解放されて自由に芝居ができるようになります。キャスト全員がセリフを入れると芝居が一気に躍動しはじめます。稽古のなかでもっとも楽しく美しい瞬間です。でもそこが終点ではありません。そこからさらにギアを上げて毎回生きた人物が舞台に立っているような芝居を目指します。舞台に完成はありません。毎回毎回、そのときの命を演じようとするだけです。

さて、今作はどんな命を舞台に上げることができるでしょう。楽しみです。

嬉しい連絡が来ました。『バスジャックプレイヤー』を神奈川県の高校が春の大会で上演してくれるそうです。今回で4校目になります。改作については原則受け入れることにしています。演じる団体の都合もありますし、その団体にふさわしい演出もあります。むしろそれぞれの団体のオリジナル作品にしてほしいと思います。
作品とは自分の子どものようなものです。特に戯曲の場合は他の団体に上演してもらうことで成長するような気がします。独立した子がそれぞれの環境でどんな作品に成長するのか楽しみです。残念ながら観に行くことはできないので上演台本を送ってくださいとお願いしてあります。

『バスジャックプレイヤー』などの戯曲はこちらでお読みいただけます。「はりこのトラの穴」です。作者名「高平九」で検索してください。

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
世界がコロナウィルスの脅威から解放されることを切に祈ります。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

九の近況(7) [その他]

ウクライナの悲劇が伝えられるたびに胸が痛くなります。人の国を侵略するなどという暴挙はけして許してはなりません。戦争は外交の敗北であり理性の敗北です。力の強いものが好き勝手をできるような社会にしてはいけません。それは家庭の中でも、教室でも、職場でも同じです。一日も早くウクライナに平和が戻りますように。

以下、3月の近況を綴りました。例によってとても長いので、興味のあるところだけ拾い読みしてください。半分は私の備忘録です。

小説
3月に『戸川半兵衛の黒はんべ』「第25回伊豆文学賞」の佳作をいただきました。選んでいただきありがとうございました。1年以上落選ばかりでしたので少しほっとしました。この話は小学校中学校の同級生秋山くんの御先祖について書きました。ご先祖である清水の網元秋山仁左衛門という人が駿府城の賄頭半兵衛に依頼されて黒はんぺんを考案したというのです。秋山君の話では隠居していた徳川家康が大漁の鰯を廃棄する話を聞いて、新しい食べ方を考えるように半兵衛に命じたそうです。私は家康を孫の松平忠長に変えて創作しました。このように同級生の御先祖の話を題材にした物語でしたので入賞は特に嬉しかったです。作品は「第25回伊豆文学賞優秀作品集」に掲載されていますので、機会がありましたら読んでみてください。最優秀賞の『海豚』(髙部務さん)をはじめ他の掲載作品も素晴らしいものばかりです。それからまだ召し上がったことのない方はぜひ一度黒はんぺんを食べてみてください。おでんに入れても、フライにしても、ちょっと炙って生姜醤油につけて食べても美味しいですよ。私が子供のころはおやつ代わりに生のままかじっていました。

1648741468066.jpg

1648741468413.jpg

3月初旬から中旬にかけて一次、二次選考のあった「第65回千葉文学賞」は一次選考も通りませんでした。この作品も知り合いの方のご先祖について書きました。力量不足を痛感しています。知り合いの方にも申し訳ないことをしました。いつかリベンジします。

「第3回京都文学賞」に応募した作品は一次選考を通って218作品中32作品に選ばれましたが、残念ながら二次選考6作品には入れませんでした。
先日、選評が郵送されて来ました。一次選考通過作品の作者全員に送っているようです。とても親切な文学賞です。ありがとうございます。
一次の書評家の方の選評と、二次選考で読んでくださった読者選考委員の意見がありました。読んでいただきありがとうございました。読者選考委員は「よかったところ」と「改善した方が良いと感じたところ」について意見を寄せてくれています。全部でA4用紙に3枚。厳しい意見が多くて落ち込みましたが、もっといい作品を書くためにしっかり受け止めようと思います。読者選考委員の皆さん、ご意見ありがとうございました。選評の一部は「京都文学賞」のサイトでお読みいただけます。

このほか、現在選考結果待ちの作品が4本あります。

詩誌「ココア共和国」への投稿を続けています。3年目になります。
今月発行された4月号では三賞の発表がありました。二十歳未満の詩人が対象のYS賞は菅沼きゅうりさん秋吉久美子賞は森崎葵さんいがらしみきお賞は伊藤テルさんがそれぞれ受賞なさいました。皆さんおめでとうございます。
嬉しかったのは秋吉久美子賞の最終候補3人の中に選んでいただいたことです。私たち世代には憧れのマドンナ秋吉久美子様から「高平九の詩が好ましい」というお言葉もいただき舞い上がっています。しばらく地上に降りられないかもしれません(笑)

「ココア共和国」は投稿詩を中心にした詩誌です。様々な世代の詩人たちが毎月渾身の詩を寄せています。アマチュアとはいえ、どの詩も個性的で感受性豊かな作品ばかりです。まさに「今」そのもののリアルでヒリヒリとした心と言葉がしのぎを削っています。ぜひ一度読んでみてください。そして、もしも言葉が溢れてきたら投稿してみてください。発行責任者の秋亜綺羅さんも、編集の佐々木貴子さんも親切に対応してくださいます。投稿は「ココア共和国」サイトからできます。一行の文字数、全体の行数に制限がありますのでテンプレートを事前に御確認ください。



紙版は傑作集、電子版は傑作集と佳作集が掲載されています。

詩誌「ココア共和国」は同名のサイトまたは各書籍購入サイトからお求めいただけます。

20220327_182330.jpg

戯曲
12月4日に上演予定の座・劇列車第32回公演『オカリナの少年~クロスロード2』の台本第2稿を書きました。

20220325_161920.jpg

この作品の構想は『クロスロード~運命をつなぐ四つ辻』を書き上げたときからありました。四街道には名前の由来とも言われる四街道十字路があります。四つの道は千葉、船橋、東金、成田にそれぞれ至りますが、いずれも本街道ではありません。辻にはエノキの大木と井戸があり、旅人はエノキの葉陰で足を休め、井戸の水でノドを潤したそうです。『クロスロード』はこのエノキの精霊のような老婆ときが主人公です。幕末の日米修好通商条約締結前夜、七夕に千葉を襲った空襲の夜、現代の3つの時代、ここで出会った人々のドラマにときは立ち会います。

今回の『クロスロード2』にも、ときは登場します。四街道にはかつて佐倉藩の火業所(砲術練習場)がありました。日米修好通商条約を締結に奔走した大老堀田正睦は佐倉藩主で、「蘭癖(らんぺき)」と陰口を言われるほど蘭学に傾倒していました。有名な順天堂を設立したのも、家臣に西洋の砲術を学ばせて火業所を作ったのもその正睦です。

明治政府は佐倉藩の火業所を陸軍の砲兵訓練に使用するため拡張整備しました。この指導に当たったのが、来日していたフランス陸軍砲兵大尉ジョルジュ=ルボンでした。大砲の射垜(しゃだ・目標)だった小山(大土手山)を地元の人々がルボン山と呼ぶのはこのためです。

Point Blur_20220202_225213.jpg

このルボン山の傍らに野戦砲兵学校がありました。元々は野戦砲(車輪のついた大砲)を扱う下士官の養成所でしたが、戦争末期には15歳から17歳の少年兵を全国から募って訓練しました。そして1期生と2期生の一部は戦場に送られました。特に2期生の先発隊70名はたったの11カ月の訓練で激戦地フィリピンに送られ、途中敵潜水艦の魚雷攻撃を受けて41名が戦死しています。また生き残った29名も皆激戦地で戦い、生還できたのはたったの8名でした。

『クロスロード2』の主人公は2期生の幸平です。幸平は『クロスロード』の2場に登場した女医久子の弟です。幸平はルボン山でときからオカリナをもらいました。そしてこのオカリナの不思議な力で現代にタイムワープします。そこで幸平は90歳になった野戦砲兵学校の同期生田村に会います。

この作品を書こうと思ったのは、戦争体験者が少なくなったこともあってか、SNSに日本も本格的な軍備を持つべきだという書き込みが目立って来たからでした。今一度、戦争について真剣に考えるときではないかと思ったのです。ですが、予期せぬロシアのウクライナ侵攻で戦争がとても身近なものになってしまいました。この状況の中で戦争の作品を上演していいのか、私の中に迷いが生じました。しかし団員たちの多くはこの時期だからこそ上演すべきだと励ましてくれました。

この作品を観ることで、戦争というもの、そして日本と世界の未来についてじっくり考えるきっかけにしてほしいと思います。

舞台
3月12日にMMTパントマイムの『色即是空』に出演させていただきました。「かながわ演劇博覧会」参加作品です。

『色即是空』はかつてエジンバラ、アビニョンの演劇祭で演じられ絶賛された演目です。私にとっては憧れの作品でした。ですからこの作品に出演できるのは夢のようなお話でした。

2月に連絡をいただき、2回の稽古とリハーサル、本番という付け焼き刃の舞台でしたが、初めてやまさわたけみつ先生から殺陣を指導していただき感激でした。10年間パントマイムを指導していただいたのに、殺陣は教えていただいてなかったのです。子供の頃からチャンバラ少年であり時代劇大好きな私にとって、この歳で殺陣に挑戦できるなんてこれまた夢のようでした。

結局、着物の帯も結べず、袴も自分1人では履けないという情けない侍でしたけど、何とか必死に演じました。ご指導いただいたやまさわたけみつ先生、お誘いいただいた藤井さん、殺陣や帯の結び方など細かく面倒見てくださった金井さん、一緒に殺陣を頑張ってくださった木下さん、そして「おてもやん」を親切に指導してくださった名取さん、その他のMMTパントマイムの皆さん、親切にしていただき本当にありがとうございました。またぜひご一緒させてください。

1647215589321.jpg

同人誌「山田組文芸部」
同人5名、準同人1名の同人誌です。すでに6号まで発行しています。これまで私の関わった同人誌はいずれも3号発行に至らなかったので、最長記録を更新中。

6号から編集長が豆太郎くんになりました。彼は高校生のときに『ろぼっとはーと』で絵本作家としてデビューした将来有望な逸材です。6号からは表紙だけでなくすべてのデザインがおしゃれになりました。内容だけでなくデザインもお楽しみに。最新号(6号)はこちら ↓


http://note.com/yamadagumi/

27日に久しぶりに会合を開きました。とても楽しい時間を過ごすことができました。

第7号のテーマは「映画」に決まりました。

今回も長い文章にお付き合いいただきありがとうございました。皆さんにとって素晴らしい春になりますように。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

MMTパントマイム『色即是空』公演御礼 [その他]

3月12日(土)

MMTパントマイム『色即是空』に出演させていただきました。『第19回かながわ演劇博覧会』参加作品です。

会場は神奈川県立青少年センター2階スタジオHIKARI

午後1時と5時の2回公演でした。

この日は劇団北口改札さん、劇団「無題」さん、金沢総合高校演劇部18期さんの公演もありました。
皆さんお疲れ様でした。

この『色即是空』はかつてMMTパントマイムがエジンバラとアビニョンの演劇祭でも上演し絶賛された作品です。私にとっては憧れの作品でした。参加させていただき光栄です。

ピンチヒッターとして急遽参加することになり初めての殺陣に挑戦しました。
帯も満足に結べず、袴も一人ではけないようなへっぽこ侍でしたが、とにかく足手まといにならないように必死で頑張りました。仕事を定年退職して小説を書くこと以外にこんなに頑張ったのは初めてかもしれません(笑)

オープニングの「おてもやん」に始まり、祭りの場面でのパントマイム、そして殺陣。特に殺陣はとても緊張しました。5時の回ではそれまで一度もしなかった失敗をやらかしてしまいました。手順を一つ間違えて早く打ち込んでしまったのです。暗い照明の中での殺陣でしたので大怪我にもつながりかねない失敗でした。反省しています。

久しぶりにMMTパントマイムの公演に参加させていただきとても楽しかったです。何よりも、やまさわたけみつ先生に殺陣の指導をしていただき、同じ舞台に立たせていただいたことは感激の極みでした。

MMTの皆さんもいい方ばかりで稽古から本番まで楽しく過ごすことができました。
マネージャーの藤井さん細かなお気遣いありがとうございました。呼んでくださって嬉しかったです。財布忘れてごめんなさい。

金井さん、殺陣の基本から帯の締め方、袴のはき方など何度もご指導いただきありがとうございました。なかなか身につかずごめんなさい。
木下さん、初心者の方が一緒で心強かったです。ありがとうこざいました。
名取さん、初日のお迎えありがとうございました。「おてもやん」丁寧に教えてくださってありがとうございました。名取さんのご指導がなければいつまでも踊れなかったかもしれません。
青木くんのマイム素晴らしかったです。大きなカップラーメンが見えました。
細見玲子さん、ご一緒できて光栄でした。情念の踊り忘れられません。

皆さん、お疲れ様でした。よそ者の私にとても親切に接していただき感謝しています。たいへんお世話になりました。ありがとうこざいました。

こんな私ですが、ぜひまた呼んでくださいね。


1647215589321.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:演劇

九の近況(6) [その他]

ロシアのウクライナ侵攻、今の時代にこんな暴挙がまかりとおるとは思いませんでした。独裁者を作り出したすべての人々に責任があると思います。どんなに優れた人でもどんなに魅力的な人でも、何でも許される立場に置かれたら何をしでかすかわからないということでしょう。ヒトラーに学んだはずなのに同じことを繰り返してしまいました。次は第3次世界大戦にならないように知恵を出し合うべきです。

小説
さて、2月は長いあいだ書き切れなかったミステリーの長編を書き上げました。昨年中に第一稿は書いたのですが、読み返すたびに問題点が見えてきて結局2月いっぱいまでかかってしまいました。コンピュータソフトのバグとりってこんな感じなんですかね。ミステリーは向いてないかも。

何とか書き上げてみると400字詰原稿用紙581枚。これまで書いた小説の中でも最も長いものになりました。今回の賞は郵送の応募のみです。30×40でプリントアウトしたら200枚以上、いつも使っているレターパックライトでは送れません。ライトは厚さ3センチまでだからです。レターパックプラスを購入して送りました。それでも包みが歪むほどの厚みでした。

2月末日は「更級日記千年紀文学賞」の締め切りでした。人物と構成はほぼできていたのですが間に合いませんでした。来年の第3回を目指します。第3回があることを祈ります。

俳句
2月は「伊藤園お~いお茶新俳句大賞」の締め切りでもありました。今回も応募しましたが、どうでしょう。

詩はスランプを抜けた感じです。出来の良し悪しはさておき、また書けるようになりました。『ココア共和国』3月号には『ほんとうの歌』が掲載されています。詩は「もがき」だったり「叫び」だったりします。自分の中のより深い「ほんとう」を掘り下げる作業でもあります。色んな世代の「ほんとう」がこの詩誌の中に飛び跳ねています。ぜひ一度読んでみてください。

戯曲
3月は、まず座・劇列車の公演台本『オカリナの少年~クロスロード2』を完成させる予定です。劇団の地元四街道には野戦砲兵学校がありました。この作品は先の戦争末期に野戦砲兵に志願した少年の物語です。これを書いていた時にはロシアのウクライナ侵攻など想像だにしませんでした。

舞台
3月12日は「神奈川演劇博覧会」で上演されるMMTパントマイム色即是空』に出演します。人生初めての殺陣に挑戦です。とりあえず筋肉痛と闘っています。

観劇
3月13日は成田国際文化会館が主催するリーダーズ・シアターの朗読劇を観に行く予定です。リーダーズ・シアターの講師は亜白辰彦氏。亜白氏をはじめスタッフ、出演者にも前回の『やまんばおゆき』公演の仲間がいますので楽しみです。

原作:芥川龍之介の『白』
脚本:亜白辰彦
13時:開場 14時:開演
入場無料ですが、入場整理券が必要。
成田国際文化会館
0476-23-1331

宣伝
最後に3月1日に『第25回伊豆文学賞作品集』が刊行されました。拙作『戸川半兵衛の黒はんべ』も佳作をいただき掲載されています。ちなみに最優秀賞の『海豚』を書かれた髙部務さんも千葉県の方です。
佳作ではありますが、単行本に掲載していただき感激しています。もうすぐアマゾンあたりでも買えるようになると思います。私には一切印税は入りませんが、よろしくお願いします。

毎月の私の長話にお付き合いくださりありがとうございました。どうか平和で感染症にもおびえなくていい春が来ますように。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

MMTパントマイム『色即是空』 [その他]

MMTパントマイムの作品『色即是空』に出演させていただくことになりました。かつて2000年エジンバラ、2001年アヴィニョンの演劇祭で好評を博した名作です。

3月12日(土)
「第19回かながわ演劇博覧会」
●時間 13時  、17時の2回公演
●場所 神奈川県立青少年センター
    紅葉坂スタジオ
    JR 桜木町駅下車 徒歩8分
●入場無料(ただし予約が必要ですので、かながわ演劇博覧会ホームページよりご予約ください)

舞台監督 細見玲子
作    徳富敦
演出   やまさわたけみつ
殺陣指導 やまさわたけみつ

unnamed.jpg

私の役は浪人役。殺陣のシーンもあります。先日初めてやまさわたけみつ先生にご指導いただきました。

やまさわ先生には千葉のカルチャースクールで10年間ご指導いただきました。その間、毎年の発表会はもちろん、鎌倉でのMMT公演にも出演させていただきました。また先生の御指導のもとカルチャーのメンバーで千葉公演を実現することもできました。中でも、先生の師匠であるマルセル・マルソー先生に御指導いただけたことは一生の宝物です。

ただ、やまさわ先生は殺陣の専門家でもありますが、これまではなかなか殺陣の稽古を受ける機会がありませんでした。ですから今回は幼い頃からのチャンバラ好きにとっては夢のような時間です。とは言え、日ごろの運動不足のためになかなか思うように身体が動きません。午後1時から10時近くまでの稽古は何とかこなしましたけど、翌日は身体中が痛くて寝たきりでした(笑)

まだまだヘッボコ侍の私ですが、作品は『八百屋お七』をベースにした奥深い物語です。とにかく足手まといにならぬように稽古に励みます。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:演劇

九の近況(5) [その他]

2022年最初の近況です。
人間ドックの結果、昨年より体重が3キロ、腹囲が5センチ減りました。まだまだメタボですけど(苦笑)
高血圧、高脂血症、脂肪肝、糖尿予備軍は相変わらずです。基礎疾患ありまくりなのでコロナも気を付けます。
散歩と体操頑張ります。間食減らします。魚食べます。

小説
1月は「千葉文学賞」に応募しました。この賞は千葉日報社主催の賞で、今回で第65回になります。千葉児童文学賞、千葉随筆文学賞と併せて「千葉文学三賞」といいます。

「千葉文学賞」の応募資格は千葉県内在住、在勤、在学者のみです。

一昨年にも『鴎外の一日』という作品で応募しましたが二次で落選しました。

森鴎外は『即興詩人』というアンデルセンの恋愛小説の翻訳をしていますが、実はそのはしがきを四街道で書いています(註)。小倉から東京に戻って来たばかりのころです。徴兵検査の立ち会いか何かで陸軍衛戍病院(現在の下志津病院)に出張していたのではないでしょうか。その鴎外がルボン山の上で居酒屋の主人や中年の兵士と出会う物語です。登場人物が面白いのでいつか芝居にしてみようと思っています。

註 正確には初版例言に「明治三十五年七月七日下志津陣營に於いて」とあります。

今回応募した作品は長野克広さんの御先祖について書きました。長野さんは『人情喜劇カリホルニアホテル』、『天国への百マイル』の演出をしてくださった俳優さんです。「伊豆文学賞」に続き知り合いの御先祖シリーズ第二段です。
以前、長野さんに『桜田濠の鯉』を読んでいただいたとき、たまたま御先祖の話をうかがいました。興味深いお話だったので自分でも調べ始めました。例によって調べているうちに様々な事象がつながって一つの物語として結晶していきました。この過程が苦しいけれど楽しい。神様仏様、ぜひ長野さんの御先祖にも賞をください。

2月は「アガサ・クリスティー賞」(早川書房)に応募する予定です。400字詰め原稿用紙600枚近い大作です。昨年の後半に第一稿を書いて、現在手直しをしているところです。10年以上前から何度も挫折しながら書き直してきた作品なので、とりあえず書き上げたことに満足しています。長編ミステリーはこれで2本目になります。

↓ 「アガサ・クリスティー賞」の詳細


2月はもう一つ「更級日記千年紀文学賞」にも応募を予定しています。主催は市原市です。この賞は市原市に関わりがなくてもプロ以外なら誰でも応募できます。

↓ 「更級日記千年紀文学賞」詳細


今回は第2回で第1回は全国から117の応募(小説のみ)があったそうです。他に紀行文、随筆部門もあります。すべての部門の約半分が県外からの応募のようです。入賞作品の作品集(冊子)も作っています。

「更級日記千年紀文学賞」の小説部門は400字詰め原稿用紙30枚程度なので、はじめての方も応募しやすいと思います。審査員長が椎名誠氏というのも魅力の一つです。

ちなみに「千葉文学賞」は27から30枚。「神奈川文学賞」という賞は今年から誰でも応募できるようになったそうですが、「短編小説部門」は、やはり29牧から30枚です。

↓ 「神奈川文学賞」の詳細


最近はネットでの応募やメールに添付しての応募も可能になってきています。もちろん郵送のみという賞もありますけど、今はレターパックを使えばポストに投函できます。応募が便利になったのも応募数が増えている理由の一つなのかもしれません。

戯曲
オカリナの少年~クロスロード2」を座・劇列車の12月4日本公演の上演台本に選んでいただきました。嬉しいことに新たに団員が3人増えたので、キャストを追加することにしました。でも、書き直しはあまり進んでいません。団員の皆さん、ごめんなさい。

千葉駅零時九分発内房線最終電車殺人事件」という小品を山田組上演台本として書きました。上演がいつになるかは全く未定です。

昨年9月から12月までは詩誌「ココア共和国」の傑作集に選んでいただき絶好調だったのですが、今年は1月、2月と佳作です。佳作ももちろん嬉しいのですが、実は作品にあまり納得していません。ちょっとしたスランプかもしれません。うまく絞りきれない古い歯磨きのチューブみたいな感じです。自分の中の「ほんとう」を出しきれないもどかしさがつきまといます。

いつもながら長い文章にお付き合いいただきありがとうございました。さあ、散歩がてら夕飯の買い物に行って来よう。では、また。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

鈴谷和子さん公演情報! [その他]

山田組」の仲間、鈴谷和子さんが「演劇集団キャラメルボックス俳優教室」プロデュース公演に出演します。

1643759793865.jpg
1643759793914.jpg
1643759793928.jpg

鈴谷さんは昨年の10月からキャラメルボックス俳優教室に入所して成井豊氏のもとでお芝居を学んでいるそうです。
演目は『ヒトミ』。
鈴田谷さんはYキャストの大友役だそうです。
チケット発売は2月14日から。
皆さん、よろしくお願いします。

チケット予約フォーム

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:演劇

千葉駅零時九分発内房線最終電車殺人事件 [戯曲]

久しぶりに山田組のための小品を書きました。
千葉駅零時九分発内房線最終電車殺人事件』という作品です。山田組の作品としては『バスジャックプレイヤー』『俺らってやっぱ天使じゃねえ』に続いて3作目です。

山田組は千葉県高校演劇部第8地区顧問有志とOBなどで作っている劇団です。これまで「小芝居祭」の最後に短い芝居を上演してきました。「小芝居祭」とは第8地区高校演劇部が集まって開催している演劇祭です。

台本(既製または創作)はあらかじめ配付されますが、山田組としての稽古時間は部員たちがリハーサルをしている2日間だけです。でも、かなり本気でやってます(笑)

小芝居祭」自体は今年も開催できましたが、今年も山田組の出番はありませんでした。来年こそはという祈りを込めて新作を書きました。

バスジャックプレイヤー』はエレベーターを舞台とした名優ジャック・レモンの名作短編の趣向を借りて作りました。舞台は乗合バスの車内です。
突然乗り込んできたバスジャック犯人。ところが客の中に長い間離ればなれになっていた親子がいて……。

俺らってやっぱ天使じゃねえ』は『カサブランカ』の監督マイケル・カーチスの『俺たちは天使じゃない』という映画へのオマージュという思いで作りました。主演はハンフリー・ボガート。この映画は後にロバート・デ・ニーロ主演でリメイクもされています。
主婦の真莉が男を拾ってくる。次女の美加は毎度のことなので驚かない。真莉は無類のお人好しで困っている人を放っておけない性格なのだ。そこに長女安珠の恋人や借金取りが現れて……。

Point Blur_20200227_181502.jpg

千葉駅零時九分発内房線最終電車殺人事件
題名を見てすでにお気付きの方もいらっしゃると思いますが、今作はわたくしが崇拝するアガサ・クリスティー先生の名作の匂いをそこはかとなく漂わせた作品となっております。ぜひアガサ臭を楽しみながら観ていただければ幸いです。

とは言え、いつになったら上演できるかわかりませんので、とりあえずいつもの場所に台本を上げておきます。山田組より先に上演なさりたい方は御連絡ください。

いつもの場所↓

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:演劇

『オカリナの少年~クロスロード2』について [戯曲]

四街道市民劇団「座・劇列車」第31回本公演で拙作『オカリナの少年~クロスロード2』を上演してくれることになりました。本公演では『クロスロード~運命をつなぐ四つ辻』『人情喜劇カリホルニアホテル』に続き3作目です。

来月から3名のニューフェイスを迎えることになり、現在、キャストを増やして台本を書き直しています。

また、探していた「平和よ永遠に~少年砲兵史」(少年砲兵史編集委員会)という資料も、ようやく手に入れることができました。

20220126_235719.jpg

今、イトーヨーカ堂(四街道店)のある場所には戦時中まで陸軍野戦砲兵学校がありました。

文化センターの隣にルボン山(大土手山)という小山があります。かつてこの下志津原が佐倉藩の火業所(砲術の練習場)だった頃、この山が射朶(しゃだ・目標)として使われていました。明治以降も引き続き陸軍が野砲の訓練に使っていました。総武本線が開通し四街道駅ができると、駅の方面に大砲を撃つのは剣呑だという理由から、ルボン山の方から撃つことになったそうです。そのとき砲兵学校はもちろん、周辺の店などが一度に駅の近くに引っ越しを余儀なくされました。

終戦近くなると兵士、中でも知識と経験のある下士官が不足したのでしょう。それまで徴兵の対象外だった15歳から18歳までの少年兵を募集しました。2年弱の訓練で下士官になれるということもあって、全国から応募者が殺到したようです。昭和17年12月に四街道の野戦砲兵学校(生徒隊)に入学した一期生120名は19年5月に卒業後、それぞれの任地に向かいました。2期生は417倍の難関の中から選ばれた優秀な生徒たちでした。昭和18年12月に入学、その半数の70名が翌年の11月に繰り上げ卒業しましたが、門司港から南方戦線に向かう輸送船団が潜水艦に襲われ41名が亡くなりました。生き残った29名はそれぞれ激戦地に送られ無事に復員したのは8名に過ぎませんでした。後発の二期生は昭和20年3月に卒業し、それぞれの任地に赴任しました。三期生、四期生は在校時に終戦となりました。

「少年砲兵史」には四街道の陸軍野戦砲兵学校で学んだ生徒たちの記録が、復員した元生徒たちの手記を中心にまとめられています。断片的だった私の知識もこれを読むことでようやくまとまってきました。情報は大事ですね。二期生の乗った輸送船が襲われたのも元をただせば台湾沖航空戦での戦果が誤って(あるいは故意に歪められて)伝えられたことが原因でした。航空戦で大勝し、その海域は安全だからと輸送船団を送ったそうです。

フェイクニュースにも気を付けなければいけませんが、政府からの情報も鵜呑みにしてはいけませんね。状況が苦しくなると都合のいい情報しか流さない。これは今も昔も同じなのかもしれません。

『オカリナの少年~クロスロード2』は前作『クロスロード~運命をつなぐ四つ辻』の2場から派生したスピンオフ作品です。前作にも登場した不思議な婆さん小野とき、それから女医者新藤久子も再び登場します。久子の弟が少年砲兵だったという話は前作にも話題として語られますが、今作ではその弟幸平が主人公です。

幸平がときからもらったオカリナを吹くと……おっとここから先は12月4日(日)公演まで秘密です。

四街道が舞台の物語なので、特に四街道市民の皆さんに観ていただきたいと願っております。そして、この作品を観てくださることをきっかけに今一度「戦争」について考えていただきたいと思います。

IMG_20180403_120816.jpg

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:演劇

九の近況(4) [小説]

「コロナめ、また来やがったか」と思っていたら夜中の津波警報。本当に何があるかわかりませんね。今も不安な日々を送っている方も多いと思います。お見舞い申し上げます。でも、せめて気持ちだけは元気でいましょうね。頑張らなくてもいいです。まずは自分と大切な人の心と体を守りましょう。

温かいものが食べられるといいですね。それだけで少し心も穏やかになる気がしませんか。実はそういう小説を書いて、「第25回伊豆文学賞」に応募したところ、ありがたいことに佳作をいただきました。『戸川半兵衛の黒はんべ』という作品です。昨年応募した作品はほとんど一次で落選していたので今年最初の結果が入賞でほっとしています。

この作品は静岡っ子のソウルフード「黒はんぺん」誕生について書いたものです。小学校中学校の同級生秋山君の御先祖が「黒はんぺん」の考案者だという話をFacebookで読んだのがきっかけでした。地元の人は「黒はんぺん」のことを「黒はんべ」と呼びます。皿の高台にイワシやアジのすり身を半分だけ塗って型取りをしたから「半片」と呼んだという説もあるのですが、静岡で隠居生活をしていた徳川家康が豊漁だったイワシの大半が捨てられるのを知って、賄方(まかないかた)の戸川半兵衛にイワシの料理を工夫をさせ、その料理を「半兵衛」の名から「はんべ」と名付けたという説もあります。秋山君の祖先は清水港の網元秋山仁左衛門という人物で、半兵衛から料理のことを相談されて妻とともに「黒はんべ」を考案したのだそうです。

黒はんぺん」はあまり日持ちがしないのでほとんど地元でしか売られていません。地元では駅の売店でも売られていて、私も静岡に行くと必ず土産に買って帰ります。色や味は「つみれ」に似てますけど風味が少し違います。半円形の「黒はんぺん」を串に刺して静岡おでんの味噌につけて食べると実にうまい。少し炙って醤油を垂らして食べてもおいしいです。フライも好き。もちろん生でも食べられます。子どもの頃はおやつ代わりに食べていました。私は「はんぺん」と言えば「黒はんぺん」だと思っていたので、静岡を離れてからおでんに入っている白いはんぺんを見て驚きました。今でもはんぺんとお茶は静岡のものが一番だと思っています。静岡名物「黒はんべ」、まだ食べたことがない方はぜひ味わってみてください。


FB_IMG_1642354026232.jpg




小説の話に戻ります。私の小説に大御所を出すのはちょっと敷居が高かったので、設定を孫の駿河大納言忠長に変えました。松平忠長は一般的には3代将軍をめぐる実兄家光との政争に負けて乱心したということになっています。しかし、常に歴史は勝者によって作られるものです。忠長の乱行と伝えられていることが実際は家光サイドの陰謀だったと解釈して、「黒はんべ」ができた経緯と重ねて小説にまとめました。もちろんほとんどは私の妄想ですが、美味しいものを食べると心も穏やかになるというような小さな真実もいくつか仕込んであります。

入賞作品をまとめた本が3月に出版される予定だそうです。興味のある方は読んでみてください。

第3回京都文学賞」にも応募しました。『羅生門の猫』という作品です。一次選考で218篇中32篇までは入ったのですが、二次選考の6篇には残ることができませんでした。力不足を痛感しています。「最終選考に入らなければどこで落とされても同じ」というある作家の言葉が痛いです。

この作品は、同級生たちに鴨川に落とされた女子高生がタイムワープして、子猫の晴明やタイムパトロールの道遠とともに平安時代や戦国時代、江戸時代などへ時間旅行をする話です。はじめてのSFだったので楽しんで書きました。結果はともかく大好きな作品です。誰か読んでください(笑)

戯曲の方では、私の書き下ろした『オカリナの少年~クロスロード2』が今年12月4日の座・劇列車第32回本公演の上演作品として選ばれました。演出も私がやることになりました。本公演の作・演出ははじめてなので緊張しています。
この作品は、2016年に上演した『クロスロード~運命をつなぐ四つ辻』の続編です。ただし続編と言ってもほとんどつながりはありません。共通しているのは地元四街道を舞台としていることと、どちらにも小野ときというお婆さんが出てくることくらいです。前作は「四街道」という地名の元になったと言われる四つ辻(四街道十字路・諸説あります)が舞台でしたが、今作の舞台は公演会場四街道文化センターの近くにある「ルボン山」と、その隣に戦中まであった陸軍野砲兵学校です。戦争の末期、15歳から18歳までの少年がこの野砲兵学校で下士官になるための教育を受け、一期生、二期生はフィリピンなどの激戦地に送られました。主人公はその少年兵の一人です。 長い間劇列車を指導していただいた西田了先生が「四街道に生まれた子たちが地元を故郷と思えるような作品を作りなさい」とよくおっしゃっていました。『クロスロード』の公演後、四街道十字路を見に行ってくださったお客様がいらしたという話を耳にしました。とても嬉しく思いました。四街道にいながらルボン山のことをよく知らない人もいるようです。今回の作品も帰りにちょっとルボン山に寄ってみようかという方がいればいいですね。地元に愛着を持つには、その土地にふさわしい「物語」が必要だと私は思っています。

ルボン山」、変な名前でしょう。正式には「大土手山」というそうです。四街道で芝居をするようになってから何人かの人に「ルボン山」について教えられたので、四街道の人は皆さん知っているのかとも思いきや、劇団員の中にも大土手山をルボン山と呼ぶことさえ知らない人がいました。さて、なんで「ルボン山」なのでしょう。答えを知りたい方はぜひ公演を観にいらしてください。小野ときさんから詳しい説明がありますよ(笑)

IMG_20180403_120816.jpg

12月4日(日)座・劇列車第32回本公演『オカリナの少年~クロスロード2』よろしくお願いいたします。 また、長々と書いてしまいました。最後まで読んでいただきありがとうございました。

↓ 『クロスロード~運命をつなぐ四つ辻』(2016)の画像とチラシ

cross021.jpg
crossroadchiraomote.jpg


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:演劇

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。