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ちよだ文学賞の表彰式 [小説]

10月24日(土)に千代田区が主催する「第15回ちよだ文学賞」の表彰式に行ってきました。


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拙作『桜田濠の鯉』がいただいたのは、大賞ではなく「千代田賞」です。「区の文化的、歴史的魅力をアピールした作品」に授与される賞だそうです。
大賞には絡めなかったようですが、それでも表彰式に呼んでいただき、作品集にも掲載されたので満足しています。
式は1時30分からでしたが、リハーサルを行うために12時45分集合でした。会場は九段下駅前の九段生涯学習館でした。
フェイスシールドやアクリルパネルを使い、万全の感染症対策のなかで式は行われました。緊張しましたけど、思い出に残る素晴らしい経験ができました。関係者の皆様ありがとうございました。

↓ 表彰式の画像は千代田区ツイート10月24日の記事をご覧ください。
https://twitter.com/chiyoda_city

大賞を受賞された中山夏樹さんはとても気さくな方でした。学生の頃は演劇サークルで役者をやったり脚本を書いたりしていたそうです。小説は定年退職後に始められたとか。まだ、5年のキャリアと聞きましたが、大賞の『異国の古書店』も素晴らしい作品です。最初の投票から選考委員の3人が同じ作品を選んだのは初めてだと先生方も高く評価なさっていました。

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第15回作品集は、区政情報コーナー(区役所2階)・三省堂書店神保町本店(神田神保町1-1)・東京堂書店神田本店(神田神保町1-17)等で販売しています。定価は500円です。

(情報)12月3日~5日に中山さん作・演出の『サイゴン陥落の日~約束は果たされるのか~』がせんがわ劇場で上演されるそうです。

↓ 『サイゴン陥落の日』(中山夏樹)原作(Kindle版)もちろん単行本もあります。

サイゴン陥落の日に

サイゴン陥落の日に

  • 作者: 中山 夏樹
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2018/10/03
  • メディア: Kindle版

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千代田賞(ちよだ文学賞)をいただきました! [小説]

な、なんと拙作『桜田濠の鯉』第15回ちよだ文学賞の千代田賞に選ばれました。

大賞は中山夏樹さんの『異国の古書店』という作品です。おめでとうございます。

私がいただいた千代田賞は「区の持つ文化的、歴史的魅力をアピールする作品に授与される」賞です。選んでいただいて光栄です。感謝しております。

書く作業というのは孤独なものです。どんなに心血を注いで書き上げた作品も誰にも読んでもらえなければ、この世に存在しなかったも同然です。自分の作品が誰かの心に届いて賞に選んでくださった。それだけでも書いた苦労が報われました。ありがたいことです。

ここだけの話、実はこの作品4月30日付け記事に「書き上げました!(文学賞応募のバタバタ)」と書いたものです。前日まで書き上がっていなくて徹夜で仕上げて締め切りギリギリの時間に郵便局に持って行きました。ろくに推敲もしていない上に宛名まで間違えて送ってしまいました。2度とこういうことがないようにと反省した作品だったのに、そういう作品が選ばれるとは分からないものですね。

拙作も大賞受賞作品、最終候補作品とともに作品集に掲載されるとのこと。作品集は10月26日(月)から千代田区役所2階の区政情報センター、三省堂書店神保町本店、東京堂書店神田本店などにおいて、定価500円で販売されるそうです。
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佐々木康『悔いなしカチンコ人生』を読む [読書]

佐々木康『悔いなしカチンコ人生』(けやき出版)を読みました。
この本はずっと読みたいと思いながら、なぜか読む機会を逸していました。今回、読もうと思ったのは朝ドラ『エール』がきっかけでした。

『エール』はご存知のように作曲家の古関裕而さんがモデルです。先日、古関さんが『暁に祈る』を作曲した回を観ていたら、その曲をテーマ曲にした国策映画のポスターが画面に映って、なんと監督が佐々木康さんでした。

私の家は田舎で商売をやっていました。両親ともに映画が好きで、土曜日の夜になると近くの名画座に時代劇の3本立てを観に行っていました。おむすびと水筒に入れたお茶を持って、夕食は映画を観ながら食べました。私がまだ3、4歳の頃だと思います。銀幕のスター達の声を子守唄に私はすぐに寝てしまったそうです。時折、足元をネズミが走り抜けたのを覚えています。

父のお気に入りは『雨に唄えば』のようなMGMのミュージカルでした。10代の時に歌手になりたくて上京した人ですから、やはり音楽への憧れは強かったのだと思います。

母の好みは邦画、中でも時代劇が好きでした。その理由が分かったのは私が高校生の時です。私がたまたまテレビで放送していた東映オールスター映画『水戸黄門』を観ていたら、母が「この映画を撮影した佐々木康さんはうちの遠縁なのよ」と教えてくれたのです。

母がまだ女学生の時、一度だけ佐々木監督が家に遊びに来たそうです。母方の祖父母は秋田出身です。祖母は横手高女の寮にいた頃、当時教鞭をとっていた作家の石坂洋次郎とカルタ(百人一首)をやったのが自慢でした。祖父は中央大学法学部の夜間を出て都庁に勤めていました。2人とも実家は裕福な地主だったようです。佐々木監督の家も祖父と同じ沼館町(現雄物川町)の地主だったそうですから、遠縁であってもおかしくはありません。
母はその時佐々木監督から撮影所に誘われたことを嬉しそうに話してくれました。「もし撮影所に行っていたら違う人生だったかもねえ」と夢見るように言ったのを今も覚えています。女学生の時に一度だけですけど、学生演劇の主役を演じたことがあるそうですから、現実とは違う女優になった自分を夢想していたのかもしれません。

今回、この本を読んで佐々木康監督が『リンゴの唄』で有名な『そよかぜ』の監督だったことや、テレビ時代劇の『銭形平次』、『素浪人月影兵庫』も撮っていたことを知りました。どちらも夢中になって観ていた作品です。それから、小津安二郎監督や清水宏監督の助監督時代の話、高峰美恵子さんの恋愛映画を撮っていた松竹時代の話、そして戦後東映に移籍してからの市川右太衛門、片岡千恵蔵と作った時代劇の話。どの話も興味深いものばかりでした。

私が生まれた昭和32年にはなんと10億人以上の人が映画を観たそうです。まさに映画の全盛期です。この本はその時代を支えた早撮りの名人佐々木康監督の自伝です。

↓ 『悔いなしカチンコ人生』



佐々木康の悔いなしカチンコ人生

佐々木康の悔いなしカチンコ人生

  • 作者: 佐々木 康
  • 出版社/メーカー: けやき出版
  • 発売日: 2020/10/08
  • メディア: 単行本



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