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天女はどこに?~千葉市民創作ミュージカル無期延期 [戯曲]

第2回千葉市民創作ミュージカル千年天女』が無期延期となりました。

一昨年「第2回千葉市民創作ミュージカル原作大賞」に応募した拙作『千年天女』が大賞をいただき今年の6月に上演予定でした。3月からは新型コロナウィルスの影響で稽古が中止になり、その後上演も延期となっていましたが、来年の上演についても難しいという判断が下り、無期延期となりました。

今の状況を考えると50人以上の人が狭い稽古場で歌ったり踊ったりお芝居をしたりするというのはとても難しいことです。ましてプロの演劇人ではなくあくまで全員が市民ですから、今回の判断は仕方がないことだと思います。

脚本も私が書かせていただきましたが、ミュージカルの台本など書いたことがありませんでしたので、演出の小笠等響先生が手直しをしてくださいました。歌詞はすべて小笠原先生に書いていただきました。

作曲は日高哲英先生歌唱指導は横洲かおる先生振付は小林真梨恵先生がそれぞれ担当してくださり、オーディションで選ばれた出演者の皆さんも熱心に稽古に取り組んでいました。私も出演者の一人に加えていただきました。

小笠原先生作詞、日高先生作曲の楽曲はどれも素晴らしいものばかりです。横洲先生の歌唱指導も進み、参加者の歌声がそろってくると心が震えるほどの感動を覚えました。

読み合わせが終わり、立ち稽古に移行したばかりの時に稽古が中止になりました。とても残念です。

県庁の近くに羽衣公園という公園があります。かつてここには池田という大きな池があり、季節になると蓮の花が水面を飾ったそうです。あまりの美しさに天女が舞い降りて、千葉氏の元祖とも言われる平常将と結婚したという伝説が羽衣公園の松の傍らに書かれています。

千年天女』はこの伝説をもとに書きました。常将と結ばれた天女がそのまま千年のあいだ地上にいて人々が平和を求める姿を見守り続けたという物語です。天女の願いが叶い日本は70年に渡って平和でした。しかしそのあいだも世界のどこかでずっと戦争は続いています。

そしてこの新型コロナウィルス。

天女は何を思うのでしょうか。

トンネルの暗闇には光が必要です。どんなに遠くでも出口の光が見えていれば挫けずに進むことができるものです。

千年天女』の上演が私にとっての希望の光です。新型コロナ禍という暗闇を抜けて千葉市民ミュージカルという祭りをみんなで楽しみましょう。それはかつて池田の池の周りで蓮の花を愛でた踊った民衆の姿でもあります。彼らもまた戦が終わったときには平穏な日々を祝って踊ったことでしょう。

千葉市民ミュージカルのグループLINEにはまだ46人の仲間が残っています。彼らも私も希望は失っていません。

実行委員会、文化振興財団の皆さんも上演に向けて努力してくださっています。

千葉市民ミュージカル千年天女』いつの日か上演することを信じて今日もまたお風呂で歌います。
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