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またまた文学賞に応募しました。 [小説]

8月は豊作でした。
先日231枚(四百字詰め原稿用紙換算)の歴史小説を応募したことを書きましたが、その後中旬に361枚の青春小説、下旬には334枚のホラー小説を書いて応募しました。いずれも書きさしだったとはいえ、最後まで書き上げることができてホッとしました。

その間に同人誌「山田組文芸誌」の小品と短篇の推理小説を一篇書きましたから、我ながら8月はよく書いたと思います。

世の中には小説を書きたい人がたくさんいます。殊に波乱に富んだ人生だった方は自分の経験をそのまま書けばベストセラー間違いなしと思っているでしょう。でも、実際には小説の一行目を書く人はとても少ない。さらにその中で最後まで書き切ることができる人はごくわずかだと思います。小説を書きたいと思った人のいったい何人の人が一行目を書き始め、そのうち何人が結末まで書き切ることができたか。一度公募ガイドさんに調査してほしいですね

小説を完結するにあたっての最大の敵は「駄作かもしれない」という迷いです。私も20代30代の時にはなかなか最後まで書き切れませんでした。当時は自分の力を過信していたきらいがありましたから、完結することで才能の不足が明白になることが怖かったのだと思います。まさに『山月記』の李徴でした(笑)

数年前にはじめて私の戯曲が劇団の定期公演に採用されました。上演後の打ち上げも終わり、演劇の師である西田了先生がタクシーでお帰りになるのを見送ったときのことです。先生は突然タクシーの窓を開けると私に向かって「覚えておきなさい。いつも傑作というわけにはいかないよ」とおっしゃいました。そのときは先生の言葉の真意がよく分かりませんでしたが、今思うと劇作の苦労をよく知っている先生が私の先々の迷いに対して助言をくださったのだと思います。駄作にめげず書き続けなさいと励ましてくださったのです。

小説の応募を再開してもまだ2年半ですけど賞の壁が高く厚いことを実感しています。先ほど小説を最後まで書いた人は少ないと書きましたが、逆に言うと書き切った人たちはそれなりの猛者ぞろいです。迷いを振り切って覚悟を持って書いている人の中から選ばれるのは並大抵のことではありません。時々、誰にも読まれない小説を書いてどうするんだろうという不安に襲われますけど、いつか自分の書いたものが誰かの心に届いてくれることを夢見て今日も書いています。

現在、結果待ちが5本。せめて最終選考に残りたいものです。ちなみに今は以前書いた脚本をある賞に応募するためにミュージカルに直しています。また、それと並行して10月締め切りの時代小説の資料を勉強しているところです。

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