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入院なう その7 [入院なう]

「勝負は下駄を履くまで分からない」といいますが、本当ですね。退院が一週間延期されました。昨夜、あのワールドカップ予選、対シンガポール戦を見て、10時に休みました。夜中、隣に入院患者が来ましたが、すぐに運び出されました。その騒ぎのあと、少し寝て3時過ぎに胸苦しさを感じて目覚めると、左の唇がしびれています。目を開けてみると焦点が合いません。左半身がマヒしているように感じたので、ナースコールをしました。

看護師さんが駆けつけてくれましたが、うまくしゃべることができず、いつものように手や足を上げることも出来ません。ストレッチャーでMRIの部屋に運ばれ、当直のお医者さんの診断を受けました。結局、MRIでは特に悪いところは見つからなかったそうです。 自分でもMRIの台に乗せられたらあたりから目の焦点が合ってきたように感じていました。 あとで聞いたところでは、MRIに現れないこともあるそうです。ちなみに症状が出ていたのは10分間だけでした。その間、血管が詰まっていたようです。恐ろしい経験でした。少しだけ死を意識しました。MRIに行く途中、エレベーターを待つあいだ、ストレッチャーの上で窓の外の夜明けの色を見ました。とてもきれいなブルーでした。忘れられない色です。

ということで、退院は一週間延期となりました。残念ではありますが、もしも家や職場でこんな状態になったら最悪です。色々な人に迷惑をかけてしまうのは心苦しいけれども、ここは我慢我慢です。

ということで、高平九の「入院なう」もう少し続きます。
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